高い利率でも消費者金融が必要とされる意味を考えよう
消費者金融がサラ金から変わるまで
消費者金融は昔で言うと『サラ金』と呼ばれ、高金利や過剰な融資や悪質な取立てを行い、多重債務者が増加するなど社会問題の原因となる問題を含んだ利率を持っていました。この問題を解決するため、平成22年に改正賃金法が完全施行され出資法の上限利率を20%に引き下げることで、上限利率を定める出資法と利息制限法ともに上限利率を20%で統一することになりました。
(⇒多重債務には何故陥るの?)
したがって、消費者金融は20%を超える利率でお金を貸すことができなくなり、仮に20%を超えてお金を貸すと出資法違反により刑事罰が課せられます。同時に、出資法の上限利率20%と、利息制限法で定められている18%や15%の上限利率(貸付金額で変わる)との間での貸し付けは、無効となり行政処分の対象となります。
(⇒法律で定められた金利の限度とは?)
利率の詳細について
さて、利率はより低い方が良いという一般的な話以外について、あまり気に留めたことはないでしょう。利率は消費者金融が貸し付けるお金に対し、更に上乗せする分になります。つまり、消費者金融も利益を得なければいけませんから、貸したお金に消費者金融の儲け分をプラスすることになります。
利率は年率で表されます。つまり利率20%で50万円を30日間借りるとすれば、【借りた金額(50万円)×借りた期間(30日間)×利率(20%)÷365】で計算され約8200円が利息となります。この利息は、現在借りている元金をベースに計算されるため、元金50万円の返済が進み減れば減るほど利息もどんどん減るわけです。素早い返済は金利を下げて完済に近づけますので、無理の無い範囲で多めの金額を返していくのが理想的ですね。
また、消費者金融は、銀行などに比べ高い利率となっています。利率が高い消費者金融が成り立つ理由は、消費者金融にも利用者にとってメリットのあるサービスがあるからです。最も、手軽にそれも早くお金を借りられることは特徴的でしょう。借り入れて使うまでの速さこそが消費者金融最大のメリットなのです。
消費者金融が必要としている事
お金を貸す消費者金融側にとっては、貸す相手がきちんと返済してくれるという確信が予め得られれば安心です。一方、借りる側にとっては、必要な時に簡単にお金をすぐに貸してくれるのが理想です。
このようなお互いのニーズがある中で、借りる側にとってメリットを最大限に提供する代わりに、貸す側は貸す相手の信用を確かめる分の担保として高めの利率を設定することで生じるであろうリスクを低減するのです。その中で生まれた信頼関係というのが借り入れの条件に反映されます。そこを理解してより良い借入枠を目指すのも良いでしょう。
(⇒信頼が大事な消費者金融との関係)