消費者金融のおまとめローンは本当に利点のみ?気になる全容を確認!
話題のおまとめローン
『おまとめローン』という名前のPR広告を頻繁に見かけるようになりました。金融機関再編の動きと共に、加速度的に増えている印象がありますね。主に、銀行が取り扱っているもので、インターネットでも申し込み案内が頻繁に現れます。
頻出している広告と分かりやすい名前のおかげで知名度は抜群ですが、おまとめローンというのは簡単に受けられるかどうかはまた別の話です。利用するかどうかは後述する詳細を読んでからでも遅くは無いでしょう。
(⇒おまとめローンは本当に負担が減らせるの?)
おまとめローンとはどんなもの?
おまとめローンとは、簡単に言えば借り換えの一種で、複数の消費者金融からの債務を銀行から借りたお金で完済し、返済を銀行だけに行うようにする債務整理の方法です。「債務の一本化」などといわれたりもします。
(⇒多重債務を解決しよう)
複数個所に小口でバラバラと借り入れがあると、1件1件の独立した返済が重なっている状態なので、月々の返済金額が膨らんで生活を圧迫する危険が高まります。おまとめローンによって借入先を1箇所にすると、返済額が少なくなる、入金事務や入金の手数料などの負担が軽くなる、と言った利点はあります。債務総額と支払い方法、回数、金利のバランスによっては、最終的な完済までの期間が短縮されたり、返済総額が小さくなる可能性もあるでしょう。
(⇒複数の借り入れを作る前に)
従来の借り換えは、主に借り入れに関して金利の見直し、返済回数の変更などを目的に行われることが多く、債務全体の総額にはあまり影響を及ぼすことがありませんでした。そこがおまとめローンとは大きく異なる点であると言えます。おまとめローンは、あくまでも既存の借金を完済する目的で借り入れるという条件がついている代わりに、従量制限制の規定からは外されているのも、他の消費者金融の借金とは異なる点です。
利用前には注意点も踏まえよう
ただし、気をつけなくてはならないこともあります。まず、あくまで消費者金融などの既存の債務完済を目的とするもの…新しい借り入れであるので、返済するのは現在の借入金の、元利両方が含まれた金額になります。そこに、おまとめローン返済までの金利が上乗せされると言うことです。金利に金利が追加された状態を返済していくことになりますし、債務総額は膨らむ可能性だってあります。
その時点で過払いなどがあった場合は、返還請求をしたほうが得であるという判断になります。また、特定調停や個人再生を利用することで、利息を払わないで済むケースの場合は、そちらを選んだほうが払う借金は小さくなります。債務の状況を厳密に精査して、どうするのが一番良いのかを検討する必要はありそうです。
(⇒過払い請求の手順)
また、おまとめローンをおこなって消費者金融の債務を完済しても、会員であることそのものは変わらないため、再度借り入れを行ってしまえば元の木阿弥です。任意整理である以上は、その後の借り入れ管理には法律の縛りがありません。「絶対借りない!」くらいの強い覚悟で処理をしないと、小口の借り入れを増やしてしまうことになります。
また、月々の負担を小さくするため支払回数を増すとなると、返済総額が増えてしまう場合もありえます。おまとめローンの利用には、充分なシュミレートが必要であるといえるでしょう。