消費者金融とメガバンクの関わりと歴史

日本の三大メガバンクと消費者金融との繋がりを読み解く

メガバンクとは?

『メガバンク』とは、都市銀行の内…特に巨大な経営組織となっている銀行のこと、あるいはそれを中心とした金融グループのことを言います。日本では2006年1月1日から3大メガバンク体勢となっており、「三菱UFJフィナンシャル・グループ」「みずほフィナンシャルグループ」「三井住友フィナンシャルグループ」がその体勢に組み込まれています。あまりにも規模が大きい銀行ですので、お金の借り入れの有無を別にしても名前だけは聞いたことがある人がほとんどでしょう。

当然ながら、消費者金融はメガバンクとも密接に関係し、大手の金融会社はメガバンクの資本参加を受けるなどの動きもあります。バブル崩壊後に問題が多く発生したと良いう点も共通しており、『サラ金』などの暗いイメージを払しょくしだしたのはこの頃の話しとのことです。
(⇒消費者金融の課題は評判?

メガバンクと消費者金融の関わり

それぞれの消費者金融の関わりとしては、以下のようになっています。

三菱UFJフィナンシャル・グループは大手6社の一つである「アコム」と、「モビット」に繋がりを持っています。かつては「プロミス」とも親密な関係がありました。
(⇒アコムの特徴
(⇒モビットの特徴

みずほフィナンシャルグループは生命保険などの金融会社と密接な関係にあり、消費者金融との繋がりはかなり薄いようです。消費者金融に対して極端な拒絶を見せる人にとっては、みずほは良いイメージがあるかもしれません。

三井住友フィナンシャルグループの一員であるSMBCコンシューマーファイナンスのプロミスと連携しております。「三井住友銀行カードローン」を発行していたり、信用保証などの業務も行っています。
(⇒プロミスの特徴

以上のようになっており、みずほのみがあまり深く繋がりを持っていないようです。その代り、それ以外の金融会社とはより幅広い繋がりを持っているようです。消費者金融もお金が動く場所ですから、銀行と関係がないという方が不自然かもしれませんね。

メガバンクが形成されるまで

そんな3大メガバンクの歴史ですが、設立の過程を紐解くと、バブル景気が崩壊した1990年代以降にまず焦点が行きます。過剰な融資による不良債権で、日本の銀行は急速に体力を失っていました。更には、総会屋に対する利益供与事件が明らかになるなど、様々な問題が多発し、早急なる問題解決を迫られました。

そのため、1996年。第2次橋本内閣は、その政策の柱に金融制度改革…いわゆる金融ビッグバン、もしくは日本版ビックバンを提唱します。更に、1998年には独占禁止法(不等な事業独占を防ぎ、公正な競争を促進する法)が改正され、持株会社の設立が可能になり、統合のための制度的環境が整備されました。

が、しかし…その一方で、1997年には北海道拓殖銀行と山一證券が、翌年の1998年には日本長期信用銀行と日本債券信用銀行が破綻してしまい、社会からの金融に対する信頼は、著しく低下することになってしまいます。『銀行が潰れる』と言う事は、あまりに衝撃的過ぎる出来事だったのです。

そんな切迫した危機感の中、日本の銀行は統合による規模の経済性、多角化による経済性、コスト削減効果等により見込まれる経営改善効果に期待し、1999年以降には再編へ走り出します。これが、3大メガバンクが生まれる直接的な要因となるのでした。

こうして段階的な合併劇を繰り返し、2006年には、4大銀行(三菱東京UFJ銀行、みずほ銀行、三井住友銀行、りそな銀行)、3大メガバンクとして落ち着いたのでした。これらの銀行は日本経済を動かすような大企業にも貸付を行なっており、消費者単位だけでなく経済そのものをひっくり返すような巨人とも言える存在ですね。

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